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東洋大学SDGs講座の1コマ「SDGs14:海の豊かさを守ろう ~イルカ、クジラの世界から見つめるSDGs~」

相良菜央
| 2023/05/23
SDGsは、知ることがゴールではなく、知ってからがスタートです。学生たちに伝えたい想いをお話ししました。いつまでも、イルカ・クジラに出会える地球であるために…みんなの力で明るい未来へ!

先日、東洋大学でSDGs講座の1コマに講師として呼んでいただきました。題目は「SDGs14:海の豊かさを守ろう ~イルカ、クジラの世界から見つめるSDGs~」です。

大学の教室で、オンライン受講生もいるハイブリット式授業。約30名に聴いてもらいました。

後半は、様々な意見が飛び交ったグループディスカッション。学生たちと紡いだ“熱”を、皆さまにもお届けします。

 

みんなと海

SDGs14は「海の豊かさを守ろう」ですが、「海の豊かさ」とは何でしょう?

授業の始めは、イルカやクジラの写真を映し、多種多様な鯨類をご紹介。ひとことで「イルカ」「クジラ」と言っても、世界に約90種もいて、それぞれ特徴があります。

鯨類だけでもそんなに“豊か”なのだから、海の生きものの“豊かさ”といったら…!

海には、ただ町で「海」と聞くだけでは想像できないほど豊かな世界が広がっているのです。

海に馴染みのない人にも海の世界に親しんでもらいたくて、イルカに出会ったエピソードや、友人から送ってもらったクジラの声の録音も流しました。

豊かな海の世界は少し遠くに感じてしまうけれど、実はみんな、海とつながっています。

私たちが食べる魚介類も、出汁にする鰹節や昆布、何より欠かせない水も、海があるからこそ。

みんな、“海の豊かさ”から恩恵を受けて、今日も生きていられるのです。

海は、遠く離れてもいつでもみんなの成長を見守りその手助けをしてくれる、“みんなのお母さん”のよう。

ラクをする生活、思わぬ落とし穴

授業の中盤は、海洋ごみの写真と共にSDGs14の内容を伝え、生活の中で出来る対策の話へ。

私はこれまでの経験上、「SDGsを学ぶことは素晴らしいけど、知ることをゴールにするのではなくSDGsを知って行動する人になってもらいたい」と強く思っています。

海洋ごみの多くは、陸地からの流入によるもの。町でごみを減らすことが、海のごみを減らすことにつながるのです。

また、食卓で海の幸をいただく際も持続可能な漁法に基づくものを選んでみたりと、町で出来ることは意外とあります。

具体的な行動に結びつけるために、「生活の中でラクが出来るようになったのは人間の凄い力だけど、ラクをし過ぎると思わぬ落とし穴もある。」という話もしました。

便利な物が増え、それも良いとは思いますが、少し立ち止まって物事を深く見つめてみると…自分には必要ない物があったり、そのままで充分だったりすることもありますよね。

そして、ラクをし過ぎることで、ごみが増えたり、エネルギー消費が著しかったり、地球規模で見ると思わぬ落とし穴が潜んでいたりします。

生活の中で少し意識を変えてみることは、楽しかったり格好良かったりもするので、SDGs14の「海の豊かさを守る」ために、明日からどんな行動をしていくか、学生たちに考えてもらいました。

いっしょに未来を描く仲間たち

「自分に出来ることは、何だろう?」

活発な意見交換がされたグループディスカッション。学生たちの熱が、地球の未来を明るくしていくのだと感じました。

彼らは、未来を描く大切な仲間。その声の中から一部をご紹介します。

「大学の近くにリサイクルBOXがあったので活用したい。そして、他の人にも教えたい。」

「ペットボトルは簡単に買えるし水筒より軽くて使いやすい。だから使っちゃうけど、水筒を、持ちたくなるような物(デザインとか軽量化とか)にして、マイボトルを持つ人を増やしていけたら良いと思った。」

「MSC認証ラベルの魚を探すように心掛けてみたい。」

「ストローも紙になってきて、それも良いけど、“紙だと使いにくい”という声も聞く。そういう人には“マイストローを持てば、プラゴミにもならないし使いやすい物を使えるから良いよ”と、広めたい。」

ヘルプが見える今だからこそ

「私、絵を描くのも文を書くのもへたなんです。」授業の終わり、1人の学生が言っていました。「でも、海のこと、他の人にも伝えたくなって。」その言葉を聞いて、とても幸せな気持ちになりました。

下手も上手いも関係ない。やってみること、そして続けることに、大きな価値があります。

地球は今、みんなにヘルプを出しているのではないでしょうか。

まだ手遅れにはならないであろう今というこの時代、地球からのヘルプがかろうじてまだ見える、今だからこそ、SDGsの取り組みが輝くのではないかと感じます。

そして、“行動”をいかに続けるか。そこに、地球の未来への鍵があると思うのです。

「1つやったから、自分はもうSDGsに取り組んだ」と単発や流行で終わらせるのではなく、続けていくことは、どれほどの光を秘めているでしょう。

明るい未来の扉を開けられるかどうかは、1人ひとりの小さな行動に託されているかもしれません。

「未来へ、みんなの気持ちを紡ぎ合わせていきたい…!」と、学生たちと時を過ごしたことでさらに想いが強くなりました。

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東洋大学SDGs講座の1コマ「SDGs14:海の豊かさを守ろう ~イルカ、クジラの世界から見つめるSDGs~」

| 2023/05/23
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SAGARA NAO

相良菜央

アイサーチ・ジャパン代表

幼い頃からイルカが大好き!「イルカたちのために、青く輝く地球を大切にする人でいたい」という想いを抱き、幼少期から、地球の明るい未来を願って“自分に出来ること”を模索し実行して来た。 アイサーチ・ジャパン3代目代表に就任し、イルカ・クジラと自然の素晴らしさ・大切さを伝える活動をしている(イベント会場・学校での環境学習教室やビーチクリーンの開催等)。

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