環境活動家・宮澤カトリンの旅|ドイツからフィリピン、そして名古屋へ!
ドイツ・ベルリンから日本の文化に惹かれて
こんにちは!名古屋を中心に環境に関するボランティア活動を主催している宮澤カトリンです。
出身はドイツのベルリンで、現在日本に8年住んでいます。中学校時代から日本の伝統的な文化、例えば、習字、着物、庭園や言語、音楽などに興味を持ち、その後東京の上智大学に留学しました。
大学卒業後は名古屋のメーカーに新卒入社し、2023年末に、新卒から6年勤めた会社を退職し、現在は環境活動を行うNPO法人を運営する一方で、自身のエシカルアパレルブランドの設立に向けて準備をしています。
さて、ドイツは「環境先進国」として知られていますが、ドイツで暮らしていた際、実は私自身はそこまで環境問題を考えていませんでした。
環境問題について考えるようになったきっかけは、日本で子どもたちとのボランティア活動を行っていた時に出会ったフィリピン人の友人が、私を彼女の故郷であるレイテ島に招待してくれたことです。山中の農園に2週間ホームステイをさせていただいたことがあり、オフグリッド生活や、自然とローカルのコミュニティとつながる貴重な経験になりました。
そこの村で暮らしている人々は、経済的には「先進国」と呼ばれている日本やドイツほど豊かではありませんが、「幸せ」や「コミュニティ性」に溢れて生活しています。むしろ便利さに優れていても、残業が多くて隣人ともあまり関わらず、心の余裕も少なくなってきている日本やドイツのような国こそが「途上国」であると感じました。
フィリピンでは人々が自然とともに暮らしていて、CO2(二酸化炭素)の排出が少ない生活を送っているのにも関わらず、地球温暖化の影響を最も受けてしまっています。
特にレイテ島に近年強い台風の発生が増加しており、2013年は今までフィリピンを襲った中で最も強いスーパー台風「ハイエン」によって多くの死亡者や被害者が出てしまいました。さらにはこの台風によっておよそ230万人が貧困に陥ることとなってしまったのです。
友人の台風被害から芽生えた「環境への意識」
当時のお話をフィリピンの友人の家族から聞き、そして自分の目でも未だに回復できていない被災地を目の当たりにしたことから、自分の今までの生き方を変えていきたいと強く感じました。
自身のこれまでの生活によって、より多くのCO2が排出され温暖化が進んだ結果、これまでCO2をあまり排出してこなかった人たち、特に世界の南半球に住んでいる人々の幸せを奪っていることに繋がってしまっているからです。それは今まであまり自分ごとにできなかった気候変動の問題についてもっと理解したくて、行動できるようになりたいと決めた時でした。
まずは自分ができることから環境アクション
フィリピンから帰国し、日本での生活に戻ってからはまず自分なりにできることを探しました。
最初はごみを減らしたり、電力会社を変えることで電力を再生可能なエネルギーに切り替えたり、エコ商品を買うようにしたりしました。
食生活からは環境負担の大きいとされる肉と乳製品を除き、代わりにプラントベース食品を取り入れて、生ゴミ用のコンポストもはじめました。
NPO法人「HAPPY PLANET」を設立。環境活動を本格化
自分のように気候変動の問題が自分とどう繋がっているか、まだ知らない人もとても多いのではないかと思い、環境講演やボランティア活動の主催をはじめました。2019年から点々と開催していたイベントから徐々に仲間ができ、活動の基盤を整えるためにも団体化して2022年にNPO法人「HAPPY PLANET」を設立。今では毎月3つのイベントを開催し、環境問題について、または環境問題と関連する社会問題を知る機会や、アクションを起こす機会を作っています。
気候変動とは重い問題ではありますが、活動を続けていくためには楽しさが大事だと思います。すべてのイベントにおいて「楽しさ」を軸にしながら、問題にのみ焦点を当てるのではなく、それ以上に問題に対する解決策を見つけることに注力しています。
イベントは誰でも大歓迎なので、ぜひ気軽にご参加ください。次の記事ではもう少しHAPPY PLANETの活動について紹介していこうと思っています。
KATRIN MIYAZAWA
宮澤カトリン
NPO法人HAPPY PLANET代表
ドイツ・ベルリン出身、8年間日本在住。環境問題に取り組むNPO法人HAPPY PLANETを設立し、月2〜3つのイベントを主催。SNSで楽しくエシカルライフを発信中。大手企業でサステナビリティ戦略室に5年間勤務、全国環境講演会400回以上実施。現在、エシカルブランドを立ち上げ中。趣味はズンバのダンス講師。